Cal.2235 裏押えの不良

2019.03.07

今回は、カレンダー付レディースモデルに搭載されている、Cal.2235の裏押えというパーツの不良がきっかけで起こった交換パーツを多数出した事例をご紹介いたします。
このブログでも何度かご紹介しておりますが、Cal.2235は、リューズ操作時に作動するオシドリと裏押えという部品に不良が出やすい傾向があります。
通常、オシドリや裏押えが破損すると、リューズを引いた時のカチッという感触がなくなり、ゼンマイの手巻き、カレンダーの早送り、針回しが操作しにくくなるといったことがおこりますが、今回は、破損した部品の一部が他の部品の動きを妨げ、その事態に気づかずにリューズ操作をしてしまった結果、更に他の部品を破損させてしまったというものです。

裏押えです。リューズ操作時にストレスが
かかりやすく、先端が折れることが稀にあります。

折れた先端が、カレンダー車のはの隙間に入り込み、
動きを止めてしまいました。歯に傷がついています。

カレンダーディスクが動かない状態で
針回しをしてしまった結果、カレンダー送り車のツメを曲げてしまいました。更に、曲がったツメが筒車と接触し、
筒車にも大きなキズがついてしまいました。

今回、交換部品が増えてしまった原因として、異変に気が付かず、または気が付いていても、操作を続けてしまったことにあるかと思います。
起こっている不良が、その後どのような影響を及ぼすかは、なかなか想像ができるものではありませんので、もし不具合に気づいた際は、お早めにお近くの店舗までご相談ください。