ロレックス修理専門会社クラウンマイスターズ

Crown-Meisters & Co.

ロレックスの修理実績をご紹介いたします

ロレックス ターノグラフ Ref.116264 止まり

2018.06.28

今回の修理品は、止まってしまったということで持ち込まれた、V番のCal.3135です。
新品購入から約9年間メンテナンスをされていないようですので、いろいろな状況が考えられます。時計を持ったところ、内部からカチカチと異音が確認できました。ローター真の摩耗によってローターが、機械とバックケースの内側にぶつかってしまう、典型的な症状です。次にリューズを巻いてみたところ、ゼンマイが巻かれる重みを確認できませんでした。おそらく止まりの原因は、ゼンマイ切れによるものだと考えられます。
では、バックケースをあけてみます。

予想通り、機械にローターが擦った傷がついていました。予想通り、機械にローターが
擦った傷がついていました。
削れた金属粉がついています。削れた金属粉がついています。

 

オイルが切れて、摩耗しサビがでています。こちらは交換となります。オイルが切れて、摩耗しサビがでています。
こちらは交換となります。
サビが他の部品にもでていましたが、しっかり磨いて再利用といたしました。サビが他の部品にもでていましたが、
しっかり磨いて再利用といたしました。

 

汚れを落としたアンクルです。汚れを落としたアンクルです。爪石が摩耗していましたので交換となります。爪石が摩耗していましたので交換となります。

 

洗浄後、新品のゼンマイと交換し、組立て無事に精度を取り戻すことができましたが、削れた機械の跡は残ってしまいました。ゼンマイが切れて止まる前から、精度は失われていたと思われますので、その時点でメンテナンスに出していただければ、機械のキズは防げていたかとおもわれます。