時計のオーバーホールというと、ムーブメントの分解洗浄を思い浮かべる方が多いかと思います。機械部分を分解し、不具合箇所の修理、洗浄、組立、調整という時計内部のことはもちろんのことですが、それと同じくらい大切な作業が外装の洗浄です。
Ref.16520 使い込まれたデイトナは、汚れやサビが目立っていました。 パッキンが収まる溝や、バックケースにもサビが発生していました。
ケースからチューブ、プッシャーを外し、サビを落としてから洗浄いたします。 洗浄後にパッキン、ワッシャーを交換し組み立てます。
プッシャーの隙間もスッキリしました。 綺麗になったケースに、同じく分解洗浄したムーブメントを入れ、最終チェックを行います。
汚れを放置しているとサビの原因となります。さらにそのサビを放置してしまうと、ステンレスを侵食し、見た目だけでなく防水不良の原因となることもあります。サビの進行は外見からでは確認が難しく、気が付いた時には深刻なダメージを負ってしまっていることもあり、定期的な外装の洗浄もオーバーホールには欠かせない作業となっています。