ロレックス修理専門会社クラウンマイスターズ

Crown-Meisters & Co.

ロレックスの修理実績をご紹介いたします

ロレックス デイトジャスト Ref.16233G オーバーホール

2021.11.16

今回は、Ref.16233G 約30年前のデイトジャストをご紹介いたします。
お持ちいただいた際に、リューズが外れてしまったとのことでしたが、裏蓋を開けてみると、リューズだけというわけにはいかないような状態でした。

裏蓋には腐食が始まっていました。 裏蓋には腐食が始まっていました。
この程度でしたら、専用のサビ落としで擦れば、
跡も殆ど残らずに落とすことができます。
自動巻き機構から発生したと思われる金属粉が機械全体に広がっています。 自動巻き機構から発生したと思われる金属粉が
機械全体に広がっています。

 

自動巻き機構を分解しました。 自動巻き機構を分解しました。リバーシングホイル
(赤い車)が不良を起こし、受けに接触していました。
金属粉は削れた受けから出ていたようです。
ホゾのオイルも切れています。摩耗が進む原因となります。 ホゾのオイルも切れています。
摩耗が進む原因となります。

 

アンクルのツメ石もオイルが切れているうえ、汚れが付いています。 アンクルのツメ石もオイルが切れているうえ、
汚れが付いています。テンプが正常に動かず、
精度低下の原因となります。
リューズの外れた原因は、巻真が折れたことによるものでした。 リューズの外れた原因は、巻真が折れたことによるものでした。オイル切れによって各部の動きが悪くなったところに、リューズで巻き上げたことで、想定以上の力が巻真にかかってしまったようです。

 

表面が曇っていますが、優しく磨くことで元の輝きを取り戻すことができます。 表面が曇っていますが、優しく磨くことで元の輝きを
取り戻すことができます。
多数の交換部品が出てしまいましたが、無事に組み上げ完了です。 多数の交換部品が出てしまいましたが、
無事に組み上げ完了です。

 

美しいブルーグラデーションのダイヤルに、輝いた針がとても映えます。Cal,3135は登場から30年を超えていますが、まだまだ持ち込まれるロレックスの中心です。非常に優秀なムーブメントですが、メンテナンスを怠っては台無しになってしまいます。また、防水面の心配もありますので、定期的なメンテナンスをオススメいたします。

 

船舶免許の更新講習を受講しました。 船舶免許の更新講習を受講しました。レジャー目的の船舶は、機関故障での救助要請が多いとのことでした。
やはり機械はメンテナンスが大切ですね。