汚れ
2018.08.09
連日30度を超え、外を歩けば汗が噴き出してくる季節ですが、使用した時計を外してそのままにしていると、あっという間に汚れが溜まってしまいます。
コマのつなぎ目は汚れが溜まる部分です。中板の内側は汗が溜まりやすく、
ロゴや刻印の隙間に蓄積されていきます。
ジュビリーブレスは、ポリッシュ仕上げと
ヘアライン仕上げされた小さなコマがエレガントな印象ですが、駒の数が多いということは、
その分汚れも溜まりやすいといえます。
ブレスが取り付く部分です。
ここも汚れが溜まりやすいので要注意です。
ただ、ブレスを外さないと完璧な
洗浄を行うのは難しいとおもわれます。ラグとベゼルの隙間にも汚れはたまります。
ベゼルとクリスタルの間に溜まった汚れは、
パッキンの隙間にまで入り込んでいくこともあります。
パッキンが内部を守ってくれますが、メンテナンスを長期間されていないと、パッキンが収まる溝からサビが発生し、ステンレスが虫食いされたようになるばかりか、最悪は裏蓋が固着して開かなくなることもあります。
回転ベゼルの内側にも、知らず知らずの
うちに汚れが溜まってしまいます。回転が重くなったり、回らないときは、
汚れが溜まっていると考えてよいでしょう。
弊社の元に送られてくる時計は、数年間ご使用になられているものがほとんどですので、汚れが溜まっていることは珍しいことではありません。全く汚れていない時計の方が珍しいです。
修理後には、汚れはしっかりと洗浄してお返しいたしますが、その状態をいつまで維持できるかはお客様の使用頻度とお手入れ次第となってしまいます。
汚れは、パッキンの劣化を早めたり、サビの原因にもなります。さらには革ベルトの場合は臭いの原因にもなります。また周囲の視線を集めやすいロレックスですので、単純にきれいにしておいた方が印象が良いに決まっています。お客様自身でのお手入れだけでは難しい部分もあるとおもいますので、そのようなときにお役に立てれば幸いです。
ヒゲより
« 2018.08.02 Cal.4130 交換部品
2018.08.24 »