ロレックス エクスプローラーI Ref.114270 洗浄の様子
2015.01.22
Ref.114270 Cal.3130
今回はオーバーホール時の洗浄について説明させていただきます。
オーバーホールご依頼の、Ref.114270 Cal.3130 です。
7年間ノーメンテナンスだったため、オイルが切れ、
ローター芯が削れてしまい、鉄粉が出始めていました。
ローターを外したところです。
少量ですが鉄粉が機械全体にまわっています。ローター芯の入る石(青矢印)に芯から出た錆がこびりついています。
リバーシングホイール、巻上車のホゾ穴にも鉄粉が入っています。
そのまま洗浄機にいれても、完全に汚れは落ちないので、その他の部品も含め、下洗いで大体の汚れを落とします。細かな部品は、更に小さなカゴにいれます。
自動洗浄機にセットし、約20分。
2種類の洗浄液で強力に洗浄、乾燥されます。
(こちらの洗浄機、国産車が買えるくらいのお値段です。)洗浄後の写真です。綺麗に洗いあがりましたので、
ローターのジブを取り付けたところです。
今回は、幸いにもローター芯の削れが初期段階だったため、
ローター芯と4番車の交換で済みましたが、このまま使用されて、
ローター本体が各受けを削り、大量の削り粉が発生しムーブメントが
無残な姿になってしまうこともよくあります。
定期的なメンテナンスで早期発見することが重要です。
ロレックス GMTマスターII Ref.16710 ベゼル不良
« 2015.01.15 ロレックス シードゥエラー Ref.16600のケース構造
2015.01.29 »